No.02 Homme / Homo sapiens / 人間



私は人間だ」という言葉はもう何回も見ていた。

それはSNSの投稿の中でよく見かけた表現で、いざこうしてこの当たり前の言葉を唱えてみると、なかなか力強いメッセージのようにも思えるけれど、これはただの言葉。
じゃあ一体何と比較してこんな当たり前のことを述べているのだろうと考えても、大した意味などなく吐かれた呟きの一種だったと思う。

2020年のアメリカ大統領選挙の際にバーニーサンダース氏が、「自身が当選したら宇宙人の秘密について話そうと思う」というような意見を述べていた(と思う)けれど、言ってしまえば人間の対局にあるのは生物以外に考えられるのは宇宙の生命体ということにもなるし、
ゴーストの存在もあれば、神の存在なども含め、これらについては人間が誕生してからこのかたずっと自分達の頭の中で想像し続けたものばかり。
いつから始めたのかわからないけれども、気づけばずっとそのことについて考え、話し、時には恐れ、喧嘩の材料にも変わるものだったりもするのです。

そこに新たにAIという存在が現れたのはもう結構昔となるけれど、それらを議論するたびに今度は必ず『人間vs AI 』という新たな摩擦が始まり、今まさにそれが加速しているようにも見えるけれど、なぜそんなにそこにこだわるのか私にはわからない。

仮にAIが発達したところで、その親は人間だとまず考える。
でもそこから自力で人工知能が発達したらどうなるだろうとまた人間が考える。
するとそれを実験したくなる人がいて技術が進む。
合間に悪い人が現れて悪用して詐欺に使う。
すると法律ができたりして自由だった市場に不自由さが加わる。
そうするとまた議論が起こる……

2023年。Chat GPTの話題で賑わっている今、私はもしかしたらそろそろ下火になりつつあるブログを書きながらこのことを考えています。もうわからない、想像するしかない。
でもその想像の先にあるのは、結局人間の姿でしかないと思いながら。

 

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